COD:MW2


今回の任務は囚人を監獄から連れ出すこと
すべての鍵を握るであろう囚人

【これをお返しいたします】

・・・マクタヴィッシュ大尉の元上官

一連の行動から敵意が無いとは理解したが
聞きたい事がありすぎて頭が混乱していた
大尉の話だと、彼は死んでいたはず
頭が混乱してよけいな事に気を取られていたのが間違いだった


プライス大尉を見つけ出したまでは問題なかったが
脱出時に天井から崩れてきた岩をさける事が出来ず
岩が頭に直撃して世界がはじけた
声も消えて、意識を失った

自分は最後尾だった


脱出経路も決まってない、天井は落ちくる、動けない自分
皆は先に行ってしまった
しかし、マクタヴィッシュ大尉が助けにきてくれた


平気か!!】


安心と見捨てられなかったとかいろいろな感情が入り交じって
・・・馬鹿みたいに泣きそうになった

【た、大尉・・・】


けれどその夢は二度目の世界がはじけた事によって幻だと気がついた

目の前には誰もいなかった
世界はしばらく揺れていた

助けを呼ぶという行為は揺れる世界によって邪魔されていた
期待するのが怖くて目を閉じた


見捨てられるという事実を体験するのが
恐怖が体を蝕んでいくのが

あれを体験しながら死ぬのが一番嫌だった


・・・意識は闇にとけていって周りは静かだった
でも人間の声だけはよく耳に響いた


【大丈夫か!!】


体を揺さぶられ起こされた
目を開けるとそこにはローチがいて
今度こそ助けにきてくれたのかと思い、震える手で彼の腕をつかんだ


【目が覚めたか!】
【ローチ・・・】
【皆が助けにくるからそれまで・・・!】
【・・・っ!】


そこで手を離した
夢はいつもひとりぼっちで
心の底でチームの皆が1人のために助けにくる事は無いと知っていた



次はゴースト中尉が助けに
次はワームが
次は・・・
次は・・・



もう一度目を閉じた、世界は静かだった



・・・いっそ殺して欲しかった






敗北者は光を見ない