黒執事





※注意・シエルの姉設定です







「シエル?シエル?」

いくら呼んでも探しても弟の姿が見えない
不安に駆られ、駆け回るが
それもすぐに膝をついて、手すりに寄りかかる事になった

「・・っ・・は・・は・・・」
様!!」

の姿を見て、一目散に駆け寄るセバスチャン

「・・・セ、バスチャ、ン」
様、あれほどお体を大切にしてくださいと」

申し上げたではありませんか、そう言い
辛くないようにの肩を抱き寄りかからせた

「・・・ごめん、なさ・・・」
「私に謝ることはございません、お嬢様」
「・・・・」

セバスチャンから伝わる暖かさに
自分の呼吸が落ち着いていくのが分かる

両親が亡くなった日、のすべてが変わった
自分の状況も、自分の体調も

「・・・・シエルを探していて」
「主なら、もうすぐ戻ってこられます」
「外出していたの・・・?」
「申し訳ございません、伝言を残したのですが・・・」

あの馬鹿共、そろいもそろって肝心なときにいない
なんのための召使なのか
セバスチャンが頭を抱えていると

「・・・・いいえ、私が悪いのです」

体か弱くがなったがために
あの幼き弟にすべてを委ねなければならなかった
一方、引き継ぐべき姉の自分は、安穏と寝て過ごす日々

「もし、私が主ならば・・・」

弟の姿が見えないだけで、不安になる日々などなく
シエルにも、まだ普通の子供としての時間を与えられたでしょう

「・・・お嬢様」
「本当は、主と呼ばれるべきなのにね」



でもあなたに呼ばれる事は、無いのでしょうね


この先ずっと





執事と主